大岡昇平『俘虜記』 駐屯中多くの兵士が日夕点呼後の短い時間に、暗い椰子油の燈火の下で、熱心にその日の出来事や感想を綴り続けた。 私の職業は俸給生活者であるが、一方古い文学青年として、この種のナルシシスムを意識して嫌悪してゐた。私の考へでは、…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。