大岡昇平『事件』 裁判官はいつも事件に追っかけられて、馬車馬のように走っているのである。遅延の結果、幸福の追求を阻まれる当事者に対して、最初はすまないような気がしていたが、いつの間にか、なれっこになってしまった。要するに自分は巨大な組織の一…
大岡昇平『東風西風(人命尊重)』 とにかくわが国の民主主義と称するものが、われわれの生命をあんまり大事にしていないことはたしかである。 EXPO70が、ばかばかしいお祭りさわぎにすぎないということをわれわれはみな知っていた。うかれているのは、それ…
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