2020-11-13 ■ 大岡昇平『三島由紀夫の「休暇」』 かつて三島は男色を標榜したことがある。それは無視された男性の美に対する率直な讃美とも見え、或いは現代文化の女性化に対する憤りとも見えたが、「仮面の告白」をした後では、作者はそういう男性を彫刻のように造形しようと努力していた。