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大岡昇平が私たちに教えてくれること

大岡昇平『噛みつき帳』

 大東亜戦争が始まったとき、たまたま大臣だったのは、彼(岸信介)のせいではないにしても、戦犯の身の上が、逆コースでかえり咲いてからは、熱海に別荘を新築し、芸者を連れてゴルフに出掛ける。

 国民から取り立てた税金で世界一周しておきながら、自分の所得税申告書はイツワリである。

 こんな不行跡な人間を、首相にしておく、日本国民もよっぽど我慢強く出来ているのである。

 彼の政策といえば、アメリカのいうなりになるということだけである。グラマンでなければロッキードを買い、自衛隊を増強して、旦那のお望みなら、太平洋水域のどこにでも「戦力」を派遣出来るよう、条約改定をやってのけようという、断固たる番頭根性を持って持っているというというだけである。