2022-07-28 ■ 大岡昇平『狡猾になろう』 言葉の結合による面倒な思考から逃避しキャッチ・フレーズにキャッチされ、集団にとけこむ快楽を見出そうとする。これは戦前、国民大衆を軍部の望むままに操るために、マス・メディアが文化官僚と共謀して行った手段であり、東西緊張の現在にあって、危険な状況といえる。